オンラインセッション始動
コロナ禍でも、人とのつながりや持続的なケアを提供できたらとの思いから、この秋からオンラインセッションを開始しています。遠方の方、外出が難しい方、自宅にいながら安心して臨床美術を楽しみたい方を対象にしています。
10月は、1組の遠方のご夫婦からの依頼でした。「アナログ自画像をしてみたい。」その希望に応え、専用画材を予め郵送しました。妊娠中のためコロナ禍で外出を控えており、自宅にいながら気持ちをアウトプットし、心をケアできる時間を取りたかったとのことでした。とても静かで穏やかな時間が流れ、窓に注ぐ陽の光が、私にまで届いてくるようでした。
11月には、九州各地から2組のご依頼がありました。少人数はもちろんマンツーマンでも対応しています。
手元が見えませんでしたが、参加者の表情だけをずっと眺めていると、「今ふっと笑みがこぼれた」「今集中した顔に切り替わった」など、表情だけでこんなに感じ取れるものがあるのだと、逆に気づきの時間になっています。手元の作品がどんな風に変わるのか、想像しながら待つのも楽しみです。その「見えない」間があるからこそ、途中で見せてもらった時の驚きや感動から生まれる言葉というものがあるように思います。鑑賞会で嬉しそうな笑顔を見ていると、確実な感染防止をしながら、安心できる空間でアートを届けられたことに、私自身がほっとして満足感を感じました。
参加者の方が、描かれた後、お送りした額に入れた写真を感想と共に送ってくださいました。↓
「寒くなりましたが、心はハートになり良い日曜日です。ありがとうございました。」
臨床美術のこれまでの手法をオンラインで実践するのは難しいと感じていることに変わりはありませんが、オンラインだからこそ気付くことがあり、オンラインならではの良さもじわじわと感じています。
今は、画面の向こうであっても相手に気持ちを向けていれば、どんな形でも寄り添えるのではないかという希望も見えています。発展途上ですが、一人でも多くの方と表現する喜びを共有する、どのような状況下でもアートを必要とする人に届けることを続けていきたいなぁと改めて思います。
オンラインセッションのご希望があれば、是非お声かけください。
オンラインアートの日:12月27日(日)10:00~11:30
※その他、参加される方のご希望に応じて日時を決定しています。
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