介護福祉士支部研修会
2016年3月に介護福祉士支部研修会で臨床美術を実施いたしました。介護の職場で働く介護福祉士のみなさまに、認知症の症状改善のために始まった芸術療法である「臨床美術(クリニカルアート)」を知って体験いただくことはもちろん、日々のストレスケアと普段とは違う物の見方をして多方面から物事を見ていただきたいなという気持ちで前に立ちました。
パワーポイントでの臨床美術の説明の後、子どもの頃の落書きのように自由に線や点だけを使って抽象表現しました。線と色あそびだけでもとっても楽しいんです。本日は「りんごの量感画」。臨床美術の原点です。見て、触って、重さを感じて、切る音も聞いて、香りもかいで、食べてみる。五感を総動員して、りんごを中身から描きます。「え?中身から?」普通ならりんごといえば輪郭を描くところですが、臨床美術は普段とは違った見方(描き方)をします。りんごの中身から描いてしっかりと量(重さ・はり)を表現して描きます。味の色も加えてみます。感じ方は一人一人違いますので、色も違って当然。輪郭は最後なのです。台紙に貼って構成します。
完成したら、研修会なのでみなさんで鑑賞会をしていただきました。お互いの作品のいいと思うところ、素敵だなと思うところを具体的に言葉にして伝えていただきました。みなさんとっても楽しそう。
素敵なところを褒め合うって日常そんなにありません。社会生活を送っていたら日々の業務に追われて、相手の良さも自分の良さも見失うこともあります。違いを受け入れ合う、相手の良さを認め合うというアートコミュニケーションを体験していただき、日常の業務にも活かしてもらえたら嬉しいなぁと思います。何よりとってもリフレッシュできます。緊張していた始めの表情とは全く違い、みなさん最後は笑顔でした。
ご参加いただいた介護福祉士の皆様、また支部研修会の江田施設長、お声かけいいただき本当にありがとうございました。
【参加者の皆様の感想】
・今までにない研修でとても楽しかったです。福岡でも開催したいです。
・それぞれの個性がよく出ていておもしろかったです。
・通常働かせていない右脳を使っている実感があり、リフレッシュできました。
・仕事でもプライベートでも忙しい時間を過ごしている中で今回の研修は楽しく参加出来ました。型にとらわれない考え方で日常を楽しむ方法を取り込みたいと思います。
・病院ではなかなかレクの時間が取れなかったり、手が動かないからと参加を断る方も多いのですが、線や点を描くだけでもいい絵ができるのでやってみたいと思いました。
・初めての体験でとても良かったです。是非現場で活かしたいと思いました。
・初めての経験で子ども心にかえりました。楽しかったです。
・今日のような研修だったら、どこまでも参加しに行きます。
・自分の違う一面を見ることができ良かったです。
・本当に良かったです。いい試みでした。
・楽しかったです。絵を描くのが好きになりました。
0コメント