春のお別れ
2月の子どもクラス。
女の子1名が春に遠方に転校することになり、最後のセッションでした。
最後なので、何か記念になるものをと思い「ボディペイント手」を実施しました。
「まずは利き手とは反対の手を見てみましょう。」
「先生、私、自分の手はよく見てるよ。」
「そうなんですね!みんなにはあんまりしわがないですね。^^
先生の手はしわくちゃです。」
こどもたちの手は、ふっくらとしてやわらかく、かわいらしいのです。
「今日はこの手に描きますよ。」
「え~!」
水彩絵具を自分の手にぬったことはなかった子どもたち。それは驚きでしょう。
ふっくらした部分にまず、色をのせてみました。
ひんやり冷たい絵具。筆の感触。しっかりと五感を使います。
色が増えていくと自分の手じゃないみたいに鮮やかに変っていきます。
どんどん色づく自分の手をじっくり眺めてみます。どこに色をつけようかな。
完成すると、自信満々!「はいポーズ!」
この状態でも1つの作品になります。写真撮影後は、いよいよ版画仕立てです。
濡らした版画紙に子どもたちの手をそっとのせて、指先までしっかりと押し付けます。
子どもたちの手を押さえると、みんな小さくてふわふわの手で癒されました。
しわまではっきりと写し取ることができます。
最後は、おおまかに切り取って、台紙に貼り、かっこいいサインをして完成です。
ただ単に絵具を手につけていったわけではなく、自分の今この時にしかない手のしわや関節、ふくらみを見ながら抽象表現した作品は、きっと絵具の感触とともに大人になっても記憶として残るのではないかと思います。いつか大人になった時に、この版画の作品を見て、懐かしさとともに、無我夢中に楽しんだ頃を思い返していただけたら嬉しいです。
春から、がんばれ、こどもたち。
0コメント