貝に描く春祭り
3月の社会人アートサロンは「貝に描く春祭り」。
サロンでは珍しく、皆さんで「朧月夜」を歌い、冬から春への季節の移り変わりを感じていただきました。
日本の唱歌、懐かしく、情景が見えてくるようです。
平安時代貴族の間では「貝合わせ」といって、形や色合いを合わせて遊んでいました。蛤のような二枚貝は、他の貝とは絶対に合わない、唯一の組合せ。だからとても縁起の良いものとされ、現代でも婚礼やひな祭りの飾りやお吸い物に使われています。今回は7.5センチ~8センチの蛤を使いました。女性の手のひらに収まるサイズで、とても美しく、貝の観察だけで10分くらい盛り上がってしまいました。
そんな縁起の良い蛤に、冬から春への季節の移り変わりを、みなさんそれぞれにじっくりと抽象表現していただきました。
日本の春の曲を、琴の音色で聴きながら制作しました。夜なのにまるで昼間のような気分で、華やかな雅な世界を存分に楽しんでいただきました^^
冬の空気感をイメージしながら2枚貝にそれぞれ色をつけていきましたが、イメージする色は本当に違っています。白しか思いつかなかった人、真っ黒のイメージの人、濃い青や雪のような粉雪を降らせる人など本当に様々。
そして春のイメージも同じ。綿棒で春の色をおいていきます。
2枚の内側が完成。いよいよ外側です。
雅やかな世界。貝殻の外側にはゴールドを入れていきます。このあたりにはみなさん、シーンと集中しています。さくらさくらの琴の音色も遠くに聴こえるよう。
ジェッソゴールドを乾かす合間に、ちょっとしたユーモア。^^やりたくなりますよね。
外側の貝の縞模様をきっかけに描いて構成したら完成です。みんなで鑑賞会。
海と大地のイメージ。
昼と夜桜。日本の美ですね。
久住の美しい空気。爽やかな春の風。
白の美しさ。和。
透き通るような冬の空気感も春の華が咲きます。
構成も流線が美しい。裏を返してみると
内側も流れるようなタッチで桜が部分的に描かれています。
純粋に目の前の画面の変化と、点描の重なりと混色がまるで油彩のよう。
冬よりも春が好き!と話してくれました。大きな春の芽吹きが感じられるようです。
並べてみると、とても華やかです。
お部屋のインテリアはもちろん、箸置き、お香皿、アクセサリーなどの小物入れ、お薬入れにも使えます。
春はもうすぐそこですね。
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